木材から消化率の高いセンイを取り出す技術
日本製紙株式会社様は紙・板紙事業、ケミカル・紙パック等の生活関連事業、そしてエネルギー事業など、紙製品を中心に幅広い分野で製品・サービスを展開しています。
今回取材をした岩沼工場では、紙事業の他に木材からセルロースを取り出すノウハウを活かした養牛用飼料「元気森森®」を製造しています。
一般的に牛の飼料は輸入に依存しているケースが多いですが、「元気森森®」は国内調達した木材を活用しているため、安定して安全な飼料の供給が可能です。

課題だった手書き製造番号管理
ー弊社のツールをどこで知りましたか?
情報システム部 望月氏:
導入前の諸問題を解決するため、ハンディターミナルを利用したパッケージソフトを探しました。インターネット検索と並行して、既存取引のある複数のソフトウエア開発会社にお声掛けをしたのですが、マーズコンピュータの営業担当者様から自社販売しているPOKAYOKEをご紹介頂きました。
ー過去に類似したツールを導入していましたか。それとも初めての利用ですか?
情報システム部 望月氏:
情報システム部が管理するシステムにおいて、ハンディターミナルのパッケージソフト導入は、今回のPOKAYOKEが初めてになります。
ー導入前、どのような業務プロセスでしたか?

▲積込前の製品
製造部 舩山氏:
製品の現品ラベルは、プレ印刷したシールへ製造番号を手書きしていたんですが、1日の生産量が400個近くあるので、手書きの運用は大変でした。
事務部 五十嵐氏:
トレーサビリティ確保のため、トラック積載時にオペレーターが製造番号を控えるのですが、こちらも手書きで行っておりました。また、間違い防止のため、2名体制で口頭にて番号を言いながら手書きで記録し、その後、記録した製造番号は、Excel転記してから報告を貰い、在庫管理表へ出荷日や納入先情報を追記します。これら、一連の運用を完了するために、かなりの時間を要していました。
ー日々の出荷業務に際し、どのような課題に直面していましたか?
事務部 五十嵐氏:
オペレーターによる手書きのため、番号の重複や間違って記載してしまうなどのヒューマンエラーがあったり、屋外作業のため、手書きの製造番号が消えてしまうこともありました。
他の課題として、出荷場で積込時に記入された製造番号は、事務所で入力作業を行うのですが、入力ミスがないか確認の上で工場出発が必要なため、積込み完了後もExcel入力・確認が終わるまでは、トラックの運転手さんに待機をお願いしていました。勿論、その時間は、物流問題で課題となっている運送業者の待機時間としてカウントされておりました。
導入による効果
ー弊社のツールに選定された理由はなんでしょうか?
情報システム部 望月氏:
価格もお手頃な上に、パッケージ機能にてニーズを満たせたのが大きかったです。
また、Androidアプリのため、端末に依存されない点も魅力でした。
ーどういった場面で活用されていますか?
事務部 五十嵐氏:
製造番号のデータ収集でPOKAYOKEを使用しています。
現品ラベルをQRコード付に変更したので、トラック積込後にハンディでQRコードを読み、出荷単位でデータ収集を行っています。
ー当初の課題はどのように解決されましたか?
事務部 五十嵐氏:
手書きだった作業がQRコードの読み取りに代わったので、現場の作業スピードが上がりました。
POKAYOKEで読み取ったデータは、CSVデータとして出力が可能なので、バッチ処理で社内システム連携(1クリックでハンディデータを社内システムへ送信・取込)を行うことによって、事務所でのExcel入力作業もなくなりました。現場だけでなく、事務作業、そして運送業者の待機時間短縮にもつながっています。
ーPOKAYOKE導入に伴い、ラベルプリンタを導入されたとお聞きしましたが、効果はありましたでしょうか?
製造部 舩山氏:
1日400個近くの現品ラベルへ製造番号を手書きするのに数時間かかっていましたが、導入後は10分程度まで時間短縮しました。
情報システム部 望月氏:
ラベル用紙の選定については、実際に3カ月程度屋外で晒しても読み取り可能かを検証しました。検証結果を踏まえて耐久性の高い用紙を採用したため、汚れや雨による破れなどで読み込みができないといった事象は、今のところありません。
ーハンディ選定にも苦労したとお聞きしましたが、いかがでしょうか?

▲積込後のチェック
情報システム部 望月氏:
ウイングトラックに製品を2段積みするのですが、上段製品の現品ラベルQRコード読み取りが必要なため、ハンディの選定には苦労しました。様々な機種を試しましたが、屋外作業のため太陽光が反射したり、現品ラベルが製品湾曲部に位置すると読みにくい問題があったりと、要求性能を満たせるハンディはなかなか見つかりませんでした。
そんな時に、キーエンス社から発売されたばかりの機種(KEYENCE製 BT-A2000)の紹介を受けて検証したところ、「まさにこれ!」といった性能であったため、キーエンス社製に決めました。3眼カメラとAIコア搭載で、2m程度離れた場所でも難なく読み取れますし、何より読み取り精度が良いので作業効率UPに繋がっていると感じています。
社内外からの評価
ー導入後、社内外で反応はありましたか?
事務部 五十嵐氏:
運送業者の方からドライバーの待機時間が減りました!転記も楽になりました!といった反応をいただきました。オペレーターからは、作業時間の短縮になっていると好評です。
このようなソリューションを選定していただき、情報システム部には感謝しています。
ー弊社ツールをほかの会社に勧めるとしたら、どのような点がおすすめですか?
製造部 舩山氏:
データ収集を手書きやExcelで行っている会社におすすめできます。
操作性はいいので、初めて導入される現場でもあまり悩むことなく使用できると思います。
今後の展望
ーPOKAYOKEで集めたデータをどのように活用されていますか?
情報システム部 望月氏:
トレーサビリティを目的としてデータウエアハウスにデータを蓄積しているのですが、製造番号単位に納入先、出荷手段(輸送方法)など様々なデータを付加しているので、データ量が増えてくれば、開発当初は考えていなかった視点で分析が可能になるかもしれません。
ー今後、改善などはありますか?
情報システム部 望月氏:
現状は人手で行っている出荷NG品の積込みチェックを、POKAYOKEを使って行う予定です。万が一誤って積込みしても、QR読取でエラー警告を行います。
既に製造途中で発生する保留品等のデータ管理は行っているので、出荷NG品を除いた出荷可能在庫リストを外部システムで作成し、POKAYOKEに取り込んで照合チェックを行うことを考えています。